突然君は変わった。何の前触れも無く。 気づいたら独りだった。何の不自然さも無く。 痕跡は跡形も無く。存在していたのかさえ疑わしいくらいに。 確かに存在したはずの共有した時間。空間。そして、友。 めまぐるしくもあり、緩やかでもあった君との過去。 そのすべてが無に帰したように。何もなくなった君とボクとの間。 永遠に繋がることのなくなった君との世界に ボクは今別れを告げよう。 ボクの頭上(うえ)には青い空。ボクの足元(した)には彼岸花。 涙を流したあの季節。